【ネタバレ有り】感想、『魔女見習いをさがして』
映画『魔女見習いをさがして』のただの感想。
以下ネタバレ、あと書き直し無しなので読み辛さもある!
おジャ魔女どれみは殆ど覚えていなかったけど、不思議と観に行きたさが強かった。
紹介でも言ったけど印象が実はあったからかも。
あと、過去にあった遊戯王周年映画とか、あれすごく面白くて、デジモンの周年記念は観れなかったのが心残りだったりとかそういう感じ。観れなかったというか、デジモンってそもそも観てないんだよな……気にはなるのだけど。
そういう訳で観に行った『魔女見習いをさがして』。
事前情報は基本入れない性質だけど、おジャ魔女どれみをほぼ覚えていないから補助的に少しだけ入れた。
「よかった!」とか、「おジャ魔女は出ない」とか。
おジャ魔女が出ないって言うのは多分(主に)とか「主人公じゃない」って意味だろうしそれなら、と観に行った。それは想定通りだったね。あと総集編だったり、OVAレベルの尺だと辛いなって90分の作品だと確認したり。
ここから順番に語るから長くなる。
まず、開幕。
ちょっと不安。
おジャ魔女たちが夢を語る。おジャ魔女たち、またその子供とかお父さんお母さんとかの話をされると設定が全く分からない。主要三人の名前が出るがそんな名前のキャラいたっけ? どうだっけ? フリーターのレイカの設定がリアルで且つ重い…シリアスな話か…?
OPに入りゆったりした曲調や、フューチャーされたキャラから大体の雰囲気を理解しようやくほっとした。つまり問題ある三人が集まって問題を解決する物語? それは多分面白いやん?
わくわくするね。
三人が出会い、地味にジェネレーションギャップを感じつつ意気投合していく。いいぞ。
お酒を飲み、好きな事を語り合う。
オタクの最高に楽しい瞬間かよ…(・ヮ・)
魔法玉いいなぁ! 会話に加わりてぇなぁ…でもおジャ魔女覚えてねぇな! でも、女子バナ加わりてぇな!
この辺りからおジャ魔女特有らしきデフォルメとかのアニメ表現に、ああーこれが現代版おジャ魔女どれみ! と興奮しつつ。
この辺りで三人の問題がはっきり提示される。だったと思う。
OLのミレは悩みつつも強いメンタル、しかし踏ん切りがつかず悩む。やりたい事と現実がかみ合わないとか辛い。
大学生のソラの悩みは個人的に一番ぐっときた。やりたい事につまづいて、自分が何がしたいのか、どうすればいいのかと悩む。応援したくなる。頑張れー。
フリーターのレイカめっちゃ良い子。彼氏ぶん殴りたいな? 絵描くとか良い趣味してる! 前向きで理想を夢見る良い子。彼氏ぶん殴
仲良くなり、聖地旅行へ。
してえ…聖地旅行してえ…。(覚えてないのがネックだけど)
ここでおジャ魔女の名シーンとか色々紹介してくると思ったら全然してこない。ファンの人的にはどうなんだろうと思いつつ。でも聖地巡回としてはリアルもこうだし自分で補完したりそれぞれ思い出を語り合ったりするわけか。えもい。
魔法玉が本当に父親の元に連れて行ってくれる。
途中どれみとポップの声の人居なかった?
そういう気付ける人だけ気付ける物語に侵食してこないファンサいいね。
さて、父親を殴りたい。
ではなく、まぁ父親の気持ちもわかる気がする。
でもレイカ報われねぇよ…ようやく会えたのに、こっちまで辛くなってきた。
これが世界一不幸な美少女ですか。
ところでこれより前のシーンだったと思うけど、「世界一不幸な美少女なんです~!」って台詞好き。どれみのよく言う台詞だって正直忘れてたけど、、
そしてミレとレイカが喧嘩してしまう。やっぱつれえわ。
でもレイカが八つ当たりしてしまう気持ちも分かる。辛い。
ミレがその辺りドライというか正しくあろうとするのは正直格好良いとすら思ってしまった。しかし不器用だ。
そのくだりのソラの対応は教師らしくて、後の話も相まって好き。
その後のシーンで地味に好きなのは、その『おジャ魔女』の仲直りのシーンを語るんじゃなくて、「BDありますよ」って言う所。……さては覚えてないな? いや、大概覚えてないよね。りあるだ…
ミレがレイカに会いに行くくだりで、家の場所知らないとか所々りある。
会いに来たミレを即許してしまうレイカ本当いい子。
そして彼氏が割のいいバイトを見つけてくるくだり。いや、そんなもん見つけてくる手間に他の事出来るだろお前? 努力の方向性よ? 迷走してんな。
ミレの背負い投げに思わず外国人4コマ状態。
よくやった!(ギター大丈夫?)
この映画、この後彼氏は一切登場しない。父親も。
この後の展開も含め、全てがハッピーエンドって訳じゃなくて、どうにもならなかった部分もあるまま終わる。それでも夢を追いかける事はできるし、魔法を夢見る事ができる。色々あっても、元気は出せる。そういう所がこの作品の一番好きな所。
レイカとミレの同居、それによってミレの環境も変わってくる。
レイカに影響され、恋路も仕事も転換してくる。
ミレさんと同僚。いい関係だ。
ミレの行動に影響されソラも進路を探る。(みたいな話だったよね?)
心配性で不器用なソラには、個々を長い期間を見守る事の出来る施設が自分のやりたい事に繋がると気付けた。
一人一人に親身になれるソラも良いキャラしてる。
続けてソラの恋路。
すべてが完璧じゃない恋。
それでも自分で選ぶ。そしてそれの失敗。
失敗を恐れず魔法に勇気を貰ったソラは、後悔からまた先に進んでいく。
格好良いよなぁ。
ふと気づいたけど、レイカ、ミレ、ソラのそれぞれの進路と恋路が描かれてる。過去に囚われていたレイカ、自分の在り方に不器用だったミレ、流され続けていたソラ。恋物語と成長物語。濃密な話だ。
正直な所、物語の終盤、ちょっと疲れて頭が追い付かず、ちょっと曖昧。
最終的に魔法ではなく努力で解決するどれみに勇気を貰ったとか?
中盤から終盤にかけて考えたくなる話が多かった。
もっかい観に行きたいな。
ラスト、本当にどれみ達が登場する。
そこには開幕登場した子供の頃のミレ、レイカ、ソラの姿もある。
以下、ここはかなり個人的な解釈だけど
これは本当に現実にも魔法があった。って話だ。
それは超常的な現象ではなく、自分たちの身にも起こっていた事。
『魔法』を見て、『空を飛べた』。
『夢』を見て、『現実に同じものを見た』。
三人は確かに『魔法を使って』、『現実を変えた』。
そしてそれらは現実の出来事だ。
総括。
まさに夢のある作品だった。
無駄にロマンチストな自分にドンピシャな映画だ。
単にヒューマンドラマに収まらない『おジャ魔女どれみ』の20周年記念映画。
『魔女見習いを探して』は単に夢を追いかけるという意味ではなかった。
……あとレイカめちゃかわだった。
みんな好きになっちゃうキャラだったけど、後半ずっとレイカ中心に観てた。
次観る時は最初からレイカ中心に観るね!
さて、まずは軽くどれみを観直します。
追記、おジャ魔女カーニバル好き
映画のすすめ、「魔女見習いをさがして」
おジャ魔女どれみ20周年記念作品として公開されたこの映画は、しかしタイトルに『おジャ魔女どれみ』の名前がない。察した人も居たとは思うが『魔女見習い*1をさがして』とあるように、どれみ達が主人公の作品ではないらしい。*2
正直、筆者は『おジャ魔女どれみ』を全くと言ってもいい程度に覚えていない。一話を何となく思い出せる、登場人物を何となく覚えている。という程度。*3だからこそ、その程度の自分がこの映画を観て、「これはそのぐらいの人にも観て欲しい!」と、この記事を書いている。
子供の頃本当に魔法があると信じていた。
「みんなは大人になったら何になりたいの?」
そう聞かれ夢を答えた子供たちは今、大人になった。
教育実習でつまづき進路に迷う大学生”長瀬ソラ”、
望んだ仕事に就くも思うようにいかない環境にイラつく”吉月ミレ”、
夢に向かいお金を貯めるも駄目彼氏につい貢いでしまう”川谷レイカ”。
大人になった三人は、子供の頃は考えもしなかった躓きに戸惑う。
住む土地も、年齢も合わない、性格すら違う、
そんな彼女らが、幼少の頃観ていた『おジャ魔女どれみ』の舞台『MAHO堂』のモデルとなった場所で出会い、子供の頃観た夢と魔法に再び向かい合う。
と言ったあらすじ。
↑主要三人に主眼を置いた予告三つ
子供の頃の自分にとって、『おジャ魔女どれみ』はただのアニメだった。
そもそも昔観たアニメの内容は総じて殆ど覚えてない。
昔の自分は、時計を観て「あ、今日はあのアニメの時間だ」と思い出したように見るスタイルだった。時に数話飛ばしになる見方で、だから『おジャ魔女どれみ』もまた多くのアニメと同じく特別大きなイメージのある作品ではなかった。
しかし、それでも昔観たどのアニメも少しずつは覚えているのだ。
それは『おジャ魔女どれみ』も同じで、
何が言いたいのかと言えば、それは今の自分にも意味のあったアニメだったと思えるって話だ。
中でも『おジャ魔女どれみ』は、恥ずかしげもなく言えばきっと密かに勇気をもらっていた作品だ。
天真爛漫などれみに憧れ、「世界一不幸な美少女だ」なんて言う彼女に影響されていたと思う。*4
次々友達を増やし、いがみ合う相手もなんだかんだ助けてしまう彼女は、今少し観返しても純粋に素敵だと思えたから、きっと当時もそう思い、色んな人に話しかける癖ができたのだ。
それに、これは『おジャ魔女どれみ』に限った話ではないけれど、”魔法”という存在は未だに自分の中で勇気と夢や希望をくれる源だ。騒がしいガキ大将、大人しい女子、騒がし女子、そんな何となくリアルな小学校や、近所付き合いだったりを描く『おジャ魔女どれみ』の、その一話で登場する『人に正体を知られてはいけない隠れた魔女マジョリカ』の存在は、子供心に本当に魔法が存在するのだとわくわくさせてくれた。未だに『おジャ魔女どれみ』を一話だけはっきりと覚えているのはそういう訳だろうと思う。
子供の頃観ていたアニメは、自分にどんな影響を与えていたのか。
子供の頃観ていたアニメは、『おジャ魔女どれみ』は、みんなにとっても、小さな特別でない何かだったりしないか。
さて、この映画『魔女見習いをさがして』は子供向けアニメが20年を経て、その時子供だった人に向けたアニメ、つまり今の『おジャ魔女どれみ』らしい。
『おジャ魔女どれみ』を観ていた三人の少女*5が年を経て、再び少女の頃と同じように夢に、魔法に向かい合う。
三人は世界一幸せな美少女となるのだろうか。
漫画のすすめ、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』
アニメを原作とする一般的にも話題になった作品『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』。そのコミカライズ作品を知らない人は多そうだ。コミック版は全三巻。基本的なストーリーは同じだが、展開がかなり異なる。
小学生の頃、”じんたん”は”めんま””あなる””つるこ””ゆきあつ””ぽっぽ”の六人で”超平和バスターズ”を結成した。”じんたん”はみんなを引っ張り、何でもできるリーダーのような存在だった。しかし”超平和バスターズ”の些細な言い争いが原因となり”めんま”を事故で亡くしてしまう。以来それをきっかけに、”超平和バスターズ”はばらばらになった。そして時が経ち、高校生になった”じんたん”こと宿海仁太は学校にも行かない典型的引きこもりとなっていた。誰に慕われることもなく、自堕落に過ごしていたある日、宿海仁太の前に幽霊となった”めんま”が成長した姿で現れる。幽霊”めんま”にはお願いがあり、それは”みんな”とでなきゃ叶えられないと言う。
といった内容。
1
自分はもしも幼馴染達ともう一度集まったらと考えたことがある。
ありきたりだけど、きっと今の話と、昔話に花を咲かせると思う。
昔にあった気まずかった事や、喧嘩した事だってきっと笑って話せるだろう。
それはそれだけ年を経て、取るに足らないくだらない事だったり、取るに足らないが幸せだった瞬間の話だからだ。
そして、それはきっと楽しい。
でも、その話がもしも誰かの死のような事だとしたら途端に口を噤み、みんなの出方を伺うような状態になるかもしれない。
それはそれだけ年を経て、色んな考え方を持ち、その考え方は必ずしも共有できないかもと恐れるからだ。個々の古傷を抉る真似になってしまうかもしれないと恐れるからだ。
しかしそんな共有できない考え方っていうのはつまり、人に話せなくて自分で解決した事にしてしまった事に違いない。凝り固まり、自分に都合のいいようにしてしまった事だ。
そんな問題の解決も、結局”自分が、みんながどうしたいか”と”話す”事だ。
みんながどう思っているかという事はみんなにしか分からないし、自分がどうしたいかって事も、みんなの気持ちを聞かないと分からない。
結局噤んだ口を開き、古傷を抉るしかない。
そうしないときっと楽しくない。
過去が悪かったとしても、それで今が悪くなるなんてのはおかしい。
だから、もしも幼馴染達ともう一度集まったら、みんなと過去に合わせられなかった感情の答え合わせができたなら、きっとどうあれ楽しい。
過去の思い出をより鮮やかにできる。
今を知り、過去に悩み留まる必要もない。
すっきりと今を確かめられる。
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』はそんな”もしも幼馴染達ともう一度集まったら”という話だ。
2
幽霊”めんま”は”じんたん”にしか見えていない。
だから”めんま”と直接話すことができるのは”じんたん”だけだ。
それがこの物語の面白い所だ。
”超平和バスターズ”のみんなは”じんたん”を通じてのみ間接的に会話できる。
表情も、声も聞こえない言葉の思いは察する事しかできない。
例えば、この記事は相手に楽しいと思ってもらえるように書いている。
しかし、この記事を読んでくれている相手の顔なんて当然見えていないし、今読んでくれているあなたの言葉を聞く事でこの後の記事の内容を変化させることはできない。
楽しいと思ってくれるだろうと、書くしかない。
直接見えない、間接的に思いを伝えあうというのはきっと文通に近い。*1
その難しさは誰もが体感するところだろう。
”めんま”と”じんたん”が、”超平和バスターズ”のみんなに対して想いを伝えるのはそんな風に難しい。*2
だから”超平和バスターズ”のみんなは”めんま”や”じんたん”の思いを察し、気持ちを汲み取ろうとする。
そんな会話は苦悩を生み、時にすれ違い、ぶつかりあう事になる。
3
この作品のアニメ版と漫画版の違いはフィーチャリングされている話の違いだ。
アニメ版は”めんま”を失い苦悩する残された”超平和バスターズ”の面々の少し捻くれた青年らしい恋模様や人間関係をメイン軸に話を展開している。
対して漫画版は”めんま”と”じんたん”、”めんま”と”超平和バスターズ”、”じんたん”と”超平和バスターズ”、主役の二人と”超平和バスターズ”のそれぞれの関係をメイン軸に話が展開される。
端的に言えばアニメ版は群像劇、漫画版は”めんま”と”じんたん”が主人公となっている。
漫画版の特に大きな違いは、幽霊”めんま”を”超平和バスターズ”の面々が認知するタイミングがアニメ版より早い所だ。
アニメ版では幽霊”めんま”の実在を、”超平和バスターズ”の面々は後半までほぼ信じていなかった。
漫画版ではアニメ版より”めんま”と”超平和バスターズ”にスポットが当たる事が多い為か、アニメ版とは異なる展開*3で”めんま”の実在が全員に知られる。
アニメ版を観た後にこの漫画版を読んだ自分は、このシーンの登場の早さに驚き、その後の変化する展開にわくわくした。ここが好きだから漫画版の方が好きまである。
その展開により漫画版は「”超平和バスターズ”の面々が”めんま”と向き合うシーン」が多く描かれている。*4
また漫画版はクライマックス前のとあるシーンの展開も大きく違ったりして、それもまた上記のシーンと同じぐらい好きなシーンだ。
それに作画がとても綺麗で丁寧で、背景の描写も細かかったり、
漫画ならではのモノローグの入れ方など、
アニメ版を観た人も楽しめるようなこだわりを感じる出来だ。
4
総じてどちらもお勧めできるが、個人的にはその展開や作画の好みから漫画版を推したい。
”じんたん”の一生懸命さと、
”めんま”の純粋さと、
”あなる”の必死さと、
”つるこ”の友愛と、
”ゆきあつ”のひたむきさと、
”ぽっぽ”のがむしゃらな在り方は、誰にしてもやはり格好良い。
是非、観て貰いたい。
漫画版はKindle版や、各種マンガ読み放題サイトにもある。試し読みもできる。
アニメ版もAmazonプライムビデオやdアニメストアなどの各種アニメ動画配信サービスで観る事ができる。
ノベルゲのすすめ、時間のおとぎばなし『ISLAND』
2016年という発売する時期や、『ISLAND』というあまりに特徴のない名前のせいか、クオリティや、参加している声優が田村ゆかり・阿澄佳奈・村川梨衣らだったりするにしては知名度が低いビジュアルノベル。
目を覚ませば、小さな島の浜辺に流れ着いていた。何も思い出せない。そんな中、徐々に思い出していくいくつかの事。自分は”未来からやってきた”という事。それは、”世界を救う為である”という事。小さな島で”初めて出会った少女”は、”りんね”と言う名前である事。そして、”世界を救う為、元凶となる人物を殺さなければいけない”という事だった。
といった内容。*1
上記のOP映像の中で炎の中で笑う少女の絵を見てわくわくを抑えきれずプレイした作品だった。いえ違いますりえしょん*2が声優陣に居たから気になったとかじゃないです。
みんなは所謂タイムトラベル作品を観た事があるだろうか? シュタインズゲートや時をかける少女*3、或いはドラえもんのタイムマシンを使う回でもいい。
もしも、タイムトラベル作品を観た事がないという人が居たなら、上記のどれでもいい、見てきてから続きを読んで欲しい。
続きで上記の作品などのネタバレをするとか言う訳ではなく、単にタイムトラベル作品の初見という一番面白い所を邪魔したくないだけだ。
さて、
自分は初めて見たタイムトラベル作品にわくわくした!
もし時を繰り返すことができたらなんて自由なのだろう!
自由なだけではない。誰よりも賢く、強くなれる。ミスと無縁の人生を送れる。
そして――会えなくなった人にも会いに行ける。無くなったものを見に行ける。
その一事は特に「不安を大きく無くすことができる素晴らしい概念だ」と、前向き何だか後ろ向きなんだがな話だが、わくわくした事を覚えてる。
みんなもきっと想像したことがあるはずだ。
時を遡れたらあの時後悔した行動をやり直せる!
未来を見に行けたら、理想のあの子と結婚しているか確認して、もし出来ていないなら今から変える事ができる!
ああ、本当にそんなものがあったらいいのに、って。
そんな風にタイムトラベル物というのは広い可能性を見る事ができるわくわく作品だ。
それと同時に色々考えてしまう作品でもある。
上記のように過去や未来を変え、希望を見る事もできる。
が、もし二人以上の人が同時に過去を変えたら?
もし小さなことがきっかけで取り返しのつかないほどの変化をもたらしてしまったら?*4
希望の裏には未知の恐怖もある。
『ISLAND』はそんなタイムトラベル作品に一石を投じる作品だと思う。
だから、タイムトラベルについて考え、悩み、希望を見たり、不安になったり、そんな風にわくわくを感じる人には特におすすめしたい。
▲伽藍堂 沙羅(がらんどう さら)CV:村川梨衣
▲枢都 夏蓮(くるつ かれん)CV:阿澄佳奈 (と、主人公)
この作品の一番のすすめ所は怒涛の展開だ。
開幕主人公は記憶喪失で、自分の名前さえ分からないという。
しかし10分もプレイすればいくつもの出来事と出会う。
記憶喪失の主人公は小さな島の浜辺に打ち上げられ、全裸で歩いていた所を警官に捕まる。事情聴取で何をしに来たのと聞かれ、湧いてくる謎の使命感から、自分は世界を救いに来たのだと気付く。その後、話に出てきた今日の日付に対し違和感を感じ、自分が未来から世界を救いに来た人間だと確信する。当然警官には呆れられるばかりだったが根拠もなく主人公は確信した。しかし島の町長が、島に変化をもたらしてしまうよそ者は本土に送り返さねばならないと言い、船を用意され即刻本土へ送り出されることになる。主人公はこの島でする事があるはずなんだ、と逃げ出すが、小さな島に逃げ場所なんてなかった。追い詰められ、たどり着いた最初に打ち上げられた浜辺で頭に浮かんだ救うべき少女の名前を叫んだ。そして、少女と主人公は出会った。
未来から来た事も、救うべきだという使命感も、はっきりとしない事だったが、主人公が救うべきだと思っている”りんね”という名の少女は確かにいた。しかし、少女も主人公もまだ”互いの事すら知らない”。
そんな感じで物語は始まる。
主人公は飄々とした風なのだが、記憶喪失に人並みに不安に駆られている。未来人である事、世界を救う使命がある事を証明する為、事態の好転を目指し行動し続ける事で物語が進んでいく。
その様は軽々にも、力強くも、コミカルにも描かれる。
主人公と同調するように、初見だった時の自分も「どうすればいいのか……」と考えて込んでしまう作品だった。
この作品に入り込ませてくれる要素として音楽もとてもいい。
特に√のラストシーン付近に持ってこられる曲が好きだ。プレイしてみたならきっとどの曲の事か分かるはずだ。√後はギャラリーで是非その曲名を読んでもらいたい。格好良い!
主人公がちょっとふざけた性格のせいかコミカルな音楽が多めにあり、コミカルなシーンが多い。それを含めてピアノの綺麗な曲が彩るシーンが多くあるのが個人的に高ポイントだ。
最後に個人的に好きなキャラ、ヒロインの伽藍堂沙羅を紹介したい。*5
先ほど紹介したOP映像で炎の中に居た少女だ。
巫女服を着ていることからもわかるように信心深い……というより、思い込みが激しい子だ。未来人だと名乗った主人公をすぐに信じ、挙句未来人はタイムパラドックス*6により世界を壊してしまうと初対面の主人公に刃を向ける(比喩ではなく)。その後も主人公を殺そうと色々行動をとる。しかし主人公と沙羅の目的はどちらも島を救いたいという事で同調し、奇妙な関係の中、話が進んでいくことになる。皮肉を言いながらも互いに互いを否定しない様子が微笑ましい(?)。
総じてこの作品は思わず考え込んでしまうような物語だ。
考えて、悩んで、その先の結末を探ってしまう。
そして、その結末に驚く。
そんな作品を探しているなら、この『ISLAND』をすすめたい。
この作品はPCパッケージ版*7、steam版、PSVita版、PS4版がある。
それぞれに特別大きな差異はないからどれでもいいと思う。
また、アニメ版が存在するが、新キャラを増やし、全十二話に収めてしまった作品なので展開、キャラ、もろもろが違うので、個人的には初見ではおすすめしない。もし『ISLAND』がどんな作品か確認したいなら体験版をすすめたい。
http://never-island.com/game/download.html
▲体験版
▲PC版公式サイト
▲余談なのだけど、個人的にホラーが苦手だから一応補足しておきたい。
この作品のPC版サイトにはちょっとした一つのギミックがある。
でもこの作品をホラー作品ではない。
この作品を読んでトイレに行きにくくなる、なんてことはないはずだ。
▲PCsteam版ストアページ
https://www.prot.co.jp/psv/island/index.html
▲PSVita版公式サイト
https://www.prot.co.jp/ps4/island/index.html
▲PS4版公式サイト
夏のノベルゲ紹介『Summer Pockets REFLECTION BLUE』
『Summer Pockets REFLECTION BLUE』は、タイトルに夏を冠する『Summer Pockets』のリメイク作品。
単に読むだけというゲームジャンル、ビジュアルノベルに当たる。
羽依里は高校での小さな事件をきっかけに自分の居場所を失ってしまう。親戚からの手紙と、今が夏休みである事を言い訳にして、羽依里は逃げるように内海にある小さな島、鳥白島に訪れた。そこで出会った島民たちと過ごす内に、羽依里は忘れていた”夏休みの過ごし方”を思い出す。
といった内容。*1
みんなは子供の頃、夏休みをどのように過ごしただろうか?
自分が覚えている事と言えば夏休みの宿題が面倒だったとか、父親と一緒にカブトムシを捕りに行ったとか、おじいちゃん家に行って畑仕事の手伝いをしたとか。
畑仕事を手伝った時と言えば、よし作業をしようかという時に、おじいちゃんが「この前ここでイノシシに会ってな、死ぬかと思った。そん時は必死に逃げ回ったよ」なんて笑って話して、別の作業があるからとすぐ自分たちを置いて行ってしまった事があった。あの時のおじいちゃんは自分にとてつもない恐怖心を植え付けた事を理解していたのだろうか……。
さておき、
正直子供の頃の夏休みの記憶なんて多くは思い出せない。
自分は長く、何回もあったはずの夏休みの時間なのに、本当に数えられるほどしか思い出せない。
でも自分にとってそんな夏休みの記憶は、そんな風におぼろげながらも、どれも鮮やかなんだ。
玄関から出て、夏の日差しの眩しさにワクワクを感じた日々があった。
みんなはどうなんだろう?
自分はただただ眩しく、楽しかったと覚えている。
一日一日が何か特別な日であるようで。
夏休みの宿題だって今となっては楽しかったと思えてしまう。
当時はきっと駄々をこねていたのに。
あと、未だに山とかに行った時にはイノシシを異常に警戒してしまう
……のは、さておき、
楽しかった事だけはよく覚えている。
だから、もしあの夏に帰れたら、なんて考えるとわくわくしてしまう。
自分はあの夏をどう過ごしていただろう? なんて。
こんな話にあなたが共感を覚えるなら、特にこの『Summer Pockets REFLECTION BLUE』をやってみて欲しいと思い、これを書いている。
▲ルートが追加された「加藤うみ」
▲新ヒロイン「神山識」
パッケージなどを見ればわかると思うがこの作品は恋愛アドベンチャーだ。
話としては当然、恋愛に比重は置かれている。が、夏休みをテーマにしているだけあって友情、家族、青春や日常、学校の事、そして冒険など、事欠かない作品だ。
関わるヒロイン達によって、全く別の夏休みを過ごすことになる。
他にもこの作品の魅力としてはヒロイン以外のキャラクター達も良い人達である事だ。
個人的には、直接的な表現はないのだけど大人達が主人公達を、夏休みで来た親戚の子供達を見るような雰囲気である事が特に好きだ。主人公たちのような年齢でも、大人から見れば子供に違いない。庇護の視線を受けながらただ楽しい遊びに全力ではしゃぎたい。或いは庇護の視線を与える側に立つのもいい、どちらにせよ楽しいと思える。
キャラと言えば、主要な二人の男キャラが中々に馬鹿でいい奴らだ。馬鹿出来るやつらは楽しい。
それにこの作品の背景絵が中々好きだ。
幻想的ながら重みの感じる背景がいい。
自分はそのおかげで夏らしい眩しさを思い出す事ができた。
総じて言えば、夏休みに行く事になった小さな島で、住んでいた同年代の子たちと遊ぶのだ。
そんな舞台には、自分はわくわくして仕方がない。
これを読んでそんな風にわくわくを感じた、感じたいと思った人には是非『Summer Pockets REFLECTION BLUE』をおすすめしたい。
▲ヒロイン「鳴瀬 しろは(なるせ しろは)」
▲ヒロイン「空門 蒼(そらかど あお)」
▲ヒロイン「紬 ヴェンダース(つむぎ う゛ぇんだーす)」
▲ヒロイン「久島 鴎(くしま かもめ)」
▲昇格ヒロイン「野村 美希(のむら みき)」
▲昇格ヒロイン「水織 静久(みずおり しずく)」
▲これらは公式サイトから抜粋している。公式は何故このシーンを紹介に使おうと思ったんだろう。
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『Summer Pockets REFLECTION BLUE』は、サブキャラクター二人の昇格ヒロイン√二つと、同じくサブキャラクターであるうみ√の追加に、そして新ヒロインの識√。それら四人の√を『Summer Pockets』に追加された作品。
『Summer Pockets REFLECTION BLUE』はまだPC版しかないが、リメイク前の『Summer Pockets』ならiOS/Android版やSwitch版もある。PC版では体験版もあるし、iOS/Android版では鳴瀬しろは√が最後まで無料でプレイできる。気になってくれたなら是非プレイしてみて欲しい。*2
iOS/Android版はPC版に比べてシステム面が少し見劣りするが、メッセージウィンドウの位置を変更したり、スワイプモードなど面白い読み方もあるので試してもらいたい。
PC版はパッケージ版だけでなく、DL版もある。↓
https://key.visualarts.gr.jp/summer/download.html
リメイク前『Summer Pockets』PC版の体験版。↓
https://key.visualarts.gr.jp/summer/download.html
*1:念のため、この作品は全て全年齢対象作品だ(Switch版は15歳以上対象)
*2:『Summer Pockets REFLECTION BLUE』もスマホ版を製作中らしい。らしい
夏なんで、始めました。ブログ
書きたいことを書く為のブログ。考察感想紹介とか
タイトルが仰々しいように感じなくもないけど、要約するとてきとう