夏のノベルゲ紹介『Summer Pockets REFLECTION BLUE』
『Summer Pockets REFLECTION BLUE』は、タイトルに夏を冠する『Summer Pockets』のリメイク作品。
単に読むだけというゲームジャンル、ビジュアルノベルに当たる。
羽依里は高校での小さな事件をきっかけに自分の居場所を失ってしまう。親戚からの手紙と、今が夏休みである事を言い訳にして、羽依里は逃げるように内海にある小さな島、鳥白島に訪れた。そこで出会った島民たちと過ごす内に、羽依里は忘れていた”夏休みの過ごし方”を思い出す。
といった内容。*1
みんなは子供の頃、夏休みをどのように過ごしただろうか?
自分が覚えている事と言えば夏休みの宿題が面倒だったとか、父親と一緒にカブトムシを捕りに行ったとか、おじいちゃん家に行って畑仕事の手伝いをしたとか。
畑仕事を手伝った時と言えば、よし作業をしようかという時に、おじいちゃんが「この前ここでイノシシに会ってな、死ぬかと思った。そん時は必死に逃げ回ったよ」なんて笑って話して、別の作業があるからとすぐ自分たちを置いて行ってしまった事があった。あの時のおじいちゃんは自分にとてつもない恐怖心を植え付けた事を理解していたのだろうか……。
さておき、
正直子供の頃の夏休みの記憶なんて多くは思い出せない。
自分は長く、何回もあったはずの夏休みの時間なのに、本当に数えられるほどしか思い出せない。
でも自分にとってそんな夏休みの記憶は、そんな風におぼろげながらも、どれも鮮やかなんだ。
玄関から出て、夏の日差しの眩しさにワクワクを感じた日々があった。
みんなはどうなんだろう?
自分はただただ眩しく、楽しかったと覚えている。
一日一日が何か特別な日であるようで。
夏休みの宿題だって今となっては楽しかったと思えてしまう。
当時はきっと駄々をこねていたのに。
あと、未だに山とかに行った時にはイノシシを異常に警戒してしまう
……のは、さておき、
楽しかった事だけはよく覚えている。
だから、もしあの夏に帰れたら、なんて考えるとわくわくしてしまう。
自分はあの夏をどう過ごしていただろう? なんて。
こんな話にあなたが共感を覚えるなら、特にこの『Summer Pockets REFLECTION BLUE』をやってみて欲しいと思い、これを書いている。
▲ルートが追加された「加藤うみ」
▲新ヒロイン「神山識」
パッケージなどを見ればわかると思うがこの作品は恋愛アドベンチャーだ。
話としては当然、恋愛に比重は置かれている。が、夏休みをテーマにしているだけあって友情、家族、青春や日常、学校の事、そして冒険など、事欠かない作品だ。
関わるヒロイン達によって、全く別の夏休みを過ごすことになる。
他にもこの作品の魅力としてはヒロイン以外のキャラクター達も良い人達である事だ。
個人的には、直接的な表現はないのだけど大人達が主人公達を、夏休みで来た親戚の子供達を見るような雰囲気である事が特に好きだ。主人公たちのような年齢でも、大人から見れば子供に違いない。庇護の視線を受けながらただ楽しい遊びに全力ではしゃぎたい。或いは庇護の視線を与える側に立つのもいい、どちらにせよ楽しいと思える。
キャラと言えば、主要な二人の男キャラが中々に馬鹿でいい奴らだ。馬鹿出来るやつらは楽しい。
それにこの作品の背景絵が中々好きだ。
幻想的ながら重みの感じる背景がいい。
自分はそのおかげで夏らしい眩しさを思い出す事ができた。
総じて言えば、夏休みに行く事になった小さな島で、住んでいた同年代の子たちと遊ぶのだ。
そんな舞台には、自分はわくわくして仕方がない。
これを読んでそんな風にわくわくを感じた、感じたいと思った人には是非『Summer Pockets REFLECTION BLUE』をおすすめしたい。
▲ヒロイン「鳴瀬 しろは(なるせ しろは)」
▲ヒロイン「空門 蒼(そらかど あお)」
▲ヒロイン「紬 ヴェンダース(つむぎ う゛ぇんだーす)」
▲ヒロイン「久島 鴎(くしま かもめ)」
▲昇格ヒロイン「野村 美希(のむら みき)」
▲昇格ヒロイン「水織 静久(みずおり しずく)」
▲これらは公式サイトから抜粋している。公式は何故このシーンを紹介に使おうと思ったんだろう。
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『Summer Pockets REFLECTION BLUE』は、サブキャラクター二人の昇格ヒロイン√二つと、同じくサブキャラクターであるうみ√の追加に、そして新ヒロインの識√。それら四人の√を『Summer Pockets』に追加された作品。
『Summer Pockets REFLECTION BLUE』はまだPC版しかないが、リメイク前の『Summer Pockets』ならiOS/Android版やSwitch版もある。PC版では体験版もあるし、iOS/Android版では鳴瀬しろは√が最後まで無料でプレイできる。気になってくれたなら是非プレイしてみて欲しい。*2
iOS/Android版はPC版に比べてシステム面が少し見劣りするが、メッセージウィンドウの位置を変更したり、スワイプモードなど面白い読み方もあるので試してもらいたい。
PC版はパッケージ版だけでなく、DL版もある。↓
https://key.visualarts.gr.jp/summer/download.html
リメイク前『Summer Pockets』PC版の体験版。↓
https://key.visualarts.gr.jp/summer/download.html
*1:念のため、この作品は全て全年齢対象作品だ(Switch版は15歳以上対象)
*2:『Summer Pockets REFLECTION BLUE』もスマホ版を製作中らしい。らしい